日本人も外国人も互いに尊重し高めあう企業文化の醸成
株式会社かりゆし (沖縄県那覇市)
- 各種手続
- 来日支援
- 住居・生活支援
- 社内環境整備
- 活躍・育成
- 管理職登用
外国人材の採用・活用状況
産学協定に基づくインターンシップから新卒・正社員採用の流れを構築と、外国人材の管理職登用
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ホテルの「顔」として活躍する外国人材
2013年頃から外国人観光客が急激に増加したことを受け、まず海外の大学からインターンシップとして学生を受け入れることから始めた。インターンシップは大学と産学協定を締結し、半年もしくは1年の枠組みで、ジョブローテーションと日本文化の座学で構成され、大学の単位として認定される仕組みである。現在はインターンシップ〜帰国・卒業〜就職の流れを構築している。
正社員として雇用後は、日本人も外国人も仕事内容・昇格の流れは同じで、フロントなどの現場を経験することに加え、インターンのメンター役としても活躍している。
2018年、接客能力の高さなどを評価して、外国人材3名を管理職に登用した。今後、外国人材のメンターとして、人材育成面で活躍することを期待している。
活躍・育成に向けた取組
雇用形態とニーズにあわせた柔軟な生活支援と、綿密なコミュニケーションと対話を重ね信頼関係を築く
正社員には自身で住居を確保してもらうが、契約時、必要に応じて会社が保証人となっている。また、キャリア形成支援の一環として、行政書士等の専門家を講師として、在留資格に関する研修を実施している。
帰国希望や⻑期休暇希望に対しては、事前のシフト調整で対応しており、計画的な対応で日本人従業員の⻑期休暇取得につながるなどの良い影響もある。従業員間の文化交流イベントも頻繁に開催され、相互に尊重しあい理解する文化が醸成されつつある。
外国人材の多くが単身で来日している。食事も生活も何もかも慣れない環境で働くことは容易なことではないため、日本人従業員よりも、しっかりと対話を重ねることを重視している。何か問題が起きれば、面談という形を取ることもあるが、普段から気軽に声をかけてきてくれる。しばらく顔を見ないと思えば、人事担当が顔を見に行き、普段からコミュニケーションを大切にしている。ビザ更新時期は特にナイーブになりやすく、時間をかけて話を聞くなどのフォローをしている。
取組の効果と今後の展望
キャリアアップを見据えた特定技能の活用と多様な採用ルート
特定技能1号(宿泊分野)は、宿泊業のマルチタスク性を良く捉えている。この在留資格によって、宿泊業でのキャリアアップのあり方をより具体的に示せるようになった。5年かけて積んだ経験・スキルを活かして、希望があれば、技術・人文知識・国際業務に在留資格を変更して、継続雇用することも見据えている。今後、インターンからの採用と並行して、現地試験とWEB面接による直接採用も見据えていきたい。ターゲットとする国籍などは想定していないが、多言語人材(日+英+⺟国語)を積極的に採用したい。
また、より多くの優秀な外国人材を雇用するためには、まずは日本という国が優秀な海外人材に選ばれることが重要であり、選ばれる企業であるための環境整備に努めたい。
設立年 | 1962年 |
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従業員数 |
393名 【うち外国人材:29名】 (2020年1月現在) 【主な国籍】 ネパール(13)、台湾(6)、ベトナム(4)、韓国(3)、中国(2)、フィリピン(1) いずれも技術・人文知識・国際業務 |
主な事業内容 | ホテル業 |
URL | http://www.kariyushi.co.jp/ |
代表者 |
代表取締役社⻑ |
施設 |
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