地域の外国人材活用を通じた人材不足解消の取組
株式会社ホテル小柳 (新潟県田上町)
- 各種手続
- 住居・生活支援
- 社内環境整備
- 活躍・育成
外国人材の採用・活用状況
地域の高齢化・人材不足解消に向けた留学生アルバイトの積極採用
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接客部で従事する外国人材
2015年頃から慢性的な人手不足が続いたため、地元の大学にアルバイトを募ったところ、留学生から応募があり外国人材の雇用を開始した。当初は、極少数のアルバイト雇用から始まったが、次第に口コミで多くの学生から応募があり、より積極的に受入れるため、海外の大学からのインターンやワーキングホリデーの受入れも始めた。
2019年、特定技能としてベトナム人材を1名採用し、給仕サービス中心に従事してもらっている。同じ国籍の方が口コミによるさらなる雇用促進効果が得られることや、雇用者コミュニティの基盤をつくりやすいことなどから、今後も国籍を絞りながら積極的に雇用を進めたい。
活躍・育成に向けた取組
他機関と連携した生活環境支援と社内での多文化理解の取組
登録支援機関にベトナム人スタッフがいるため、日常の悩み事など、コミュニケーションを取りきれない部分について、メンタルケアを含めたきめ細やかな支援をしてもらっている。
また、外国人材の住居支援として、一軒家の一部を社宅として提供し、キッチン付の居住空間とともに、Wi-Fi環境も整備した。
一方、社内環境として、受入れる側の意識も重要であると考えてはいたが、当初は、外国人材とうまくいくのか、衝突などが生じないかなど、雇い主として不安があった。しかしながら、旅館業ならではだが、長く勤めている女性スタッフが多く、外国人材を母親のように見守り、指導・教育してくれ、身近な存在として相談にも乗ってくれている。また、従業員の発意で、互いの文化を知ろうというモチベーションから、ベトナム料理教室を開催するなどの取組も実施している。今後、こうした社内の交流イベントを継続し、より良い外国人材の受入れ環境を整えたい。
取組の効果と今後の展望
さらなる雇用拡大に向けた環境整備
中小規模の宿泊・旅館業者でも受入は十分に可能。受入の際のポイントは、外国人材を単なる「労働力」とみなさないことである。一人でもこうしたことを思う人や雇用者がいればうまくいかない。外国人材は日本人と同じかそれ以上に機転が利き、きめ細やかなサービスをしてくれ、即戦力になってくれている。一層の外国人材の雇用促進のためには、外国人材を国内人材と同等に扱うという、雇用者側の意識改革も重要だろう。
また、日本語学校と連携し、語学留学生向けに、帰国前の段階で、特定技能資格についての理解を深めてもらうような働きかけが肝要であるとともに、海外での試験会場を増やし、最終的には海外在住者の雇用に向けて環境整備を進めていきたい。
設立年 | 1912年 |
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従業員数 |
90名 【うち外国人材:1名】 (2020年1月現在) 【主な国籍】 ベトナム/特定技能 |
主な事業内容 | 旅館業 |
URL | http://www.oyanagi.co.jp/ |
代表者 |
代表取締役社長 |
施設 |
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